グレッグ・マキューン著「エッセンシャル思考」

これまで不定期に書籍紹介をしていて、こちらの記事でONE JAPANの「仕事はもっと楽しくできる」を紹介したり、こちらこちらでデータ解析の本について記事を書いたりしていました。

今回紹介するのは、グレッグ・マキューン著「エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする」(かんき出版)です。

グレッグ・マキューン著「エッセンシャル思考」
グレッグ・マキューン著「エッセンシャル思考」

この本は2014年11月が日本で初版が出ていますが、私が購入したのは2015年3月。前職の日本企業でのSIerで働いていたときに、どんなに工夫しても仕事が一向に減らず、毎週の土日どちらか出社するのがデフォルトの状態。

休日出勤をしないと「暇人」扱いされて、週明けに上司から会議室に呼び出され「この案件、お前も参加してもらうから」と言われて余計に仕事が増えるというスパイラルの状態でした。

それでいて裁量労働制なので、残業しても休日出勤しても残業代は月30時間分の固定給しか出ません。今振り返ると完全に「ブラック」な会社でしたが、その当時はどう仕事を減らすかを真剣に考えていたものでした。

そこでAmazonでビジネス書を探していて出逢ったのがこの「エッセンシャル思考」。グレッグ・マキューンの著者は後にリズ・ワイズマンとの共著の「メンバーの才能を開花させる技法」も読んでなるほどと思うことが多く、私の中では本を読んだ後に共感することが多い著者です。

エッセンシャル思考については自分がやるべきことにフォーカスして、重要でないことはやらないようにする、というテクニックのこと。著者がこのように説明しています。

エッセンシャル思考は、より多くのことをやりとげる技術ではない。正しいことをやりとげる技術だ。もちろん、少なければいいというものでもない。自分の時間とエネルギーをもっとも効果的に配分し、重要な仕事で最大の成果を上げるのが、エッセンシャル思考の狙いである。

第1章「エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考」, グレッグ・マキューン(翻訳:高橋璃子)

私もこの本を読んでからは、雑多な仕事で自分がやる必然性がないものは相手に作業をお願いするとか、先輩に「これをやる必要はないんじゃないですか?」などと調整して作業を減らすように工夫するようにしてみました。逆に、自分が設計開発のリーダーや担当をしている際に、自分が主体的にやらないと進まないところはどんどんやるように心掛けました。

それでも業務量は多かったですが、エッセンシャル思考を意識するだけでもこの仕事は自分がやる意義があると考えながら進められるので、積極的になれたのかなと思います。

今でも仕事のピークで溢れそうになるときこそ、エッセンシャル思考を心掛けて、「Why Me? (なんで自分がやるの)」の観点で作業に優先度を付けるようにしています。

私の中ではこちらの記事で紹介したデール・カーネギーの「人を動かす」と同じぐらい、何度も何度も読み返した本です。

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