新人研修で使用した「コンピュータシステムの基礎」

私はIT 系(ソフトウェア会社)のアプリケーションエンジニアをしていて、データサイエンスの業務もあれば、Web 系のフロントエンドやアプリケーションサーバーのバックエンド開発、データベース周りなどのシステム開発やクラウド環境でのデプロイメントの仕事など、様々なプロジェクトを担当しています。

全てを通じて最近ひしひしと感じるのは、「コンピュータの基礎は身につけておいたほうが良い」ということ。

データサイエンスでも、ファイルが大きすぎて読み込むとメモリーエラーになるとか、マルチCPU やGPU で処理を高速化したいということが多々ありますし、外部サーバーやデータベースからデータを取ってくるという際に読み込みが遅いのはネットワークの帯域のせいなのかそれともソフトウェアの問題なのかなどの切り分けが必要になることもあります。

お客さんと接していると、プログラムを書いている方でも意外にメモリとストレージのディスク容量の違いが分からないという方もいるので、そういうときはさりげなく教えられるようにしています。

大学の学部によっては情報系やコンピュータサイエンスの学部だと授業で習うこともあると思いますが、私は工学系だったので、ちゃんとしたコンピュータの理論は受けてきませんでした。大学の研究室ではC 言語を使って、特段Open CV などのライブラリを使わずにポインタを使ってゴリゴリと画像処理を書いていたのですが、CPU やらメモリやらにはそこまで気が回らずに過ごしてきた印象があります。

はてさて、私自身がコンピュータの基礎をどこで学んだのかなと振り返ってみると、新卒で入った会社(電気業界大手で省庁向けのシステム開発やソフトウェア開発を担当)での新人研修と、自分のスキルアップのために受けた情報処理技術者試験での勉強でした。

新人研修では、4月から2ヶ月弱、グループ会社の同期と一緒になって1クラス25人くらいでともに学びました。全てがIT 系の研修ではなく、日本の企業らしくマナー研修やプレゼン研修も含まれていました。

そこで冒頭に配布されたのがこちらの「コンピュータシステムの基礎」という本。IT 系の研修や資格対策の書籍などを販売しているアイテック(ITEC)社から出版されていて、ページ数は700を超える大作です。2021年11月時点では第18版が最新ですが、私の新人教育時代は第15版を使っていました。

新人研修で使用した「コンピュータシステムの基礎」
新人研修で使用した「コンピュータシステムの基礎」

私はあまり資格に積極的ではないのですが、情報処理技術者試験については基本情報技術者応用情報技術者の2つは資格を取りました。新人教育を受けた前職の会社で資格取得が推奨されていて、取得すると一時報酬もあったのでとりあえず受けてみました。どちらもIT 系でベースとなる知識が付くので、資格を取ることよりもIT の仕事の柱を構築できたような感じがして、今でも受験して(勉強して)良かったなと思います。

現職はIT 系ですが、中途で入社してみると同僚の中で情報処理技術者試験の資格を持っている人の方が少ないことを知りました。日系企業のIT 系だと情報処理技術者試験の資格の有無は気にするところだと思うのですが、今の会社ではジョブ型雇用ということもあり、何の資格を持っているかよりも、「これまでのキャリアで何をやってきたか」の経験のほうが重要視されている側面があります。

ただ、コンピュータの基礎や情報処理技術者試験で学ぶ内容は、IT 系の仕事をするには必要な知識だと私は思います。

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